『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』
BD/DVDおかげさまで大好評発売中です。
下北沢トリウッドさんでの上映が終わりました。
初日のイベントもおかげさまで盛況でした。お越し頂いた方、観てくださった全ての方に感謝です。ありがとうございました。
自分も、平日に観に行きました。
画面に集中する観客の皆さんの息づかいやリアクションをダイレクトに感じられて、ちょっとどうかなりそうなくらい幸せでした。
放送作家でライターの古川耕さんから、カンゼンの編集者のTさんを紹介されて『彼女と彼女の猫』のノベライズは始まりました。
新海監督には、大事な作品を自由に使わせて頂き、とても感謝しています。
Tさんにも、いろいろと迷惑をおかけしましたが、Tさんの情熱のおかげで自分の能力以上のものが書けたと思います。
そこからライデンフィルムの坂本監督に素敵なフィルムを作っていただいて本当に嬉しいプロジェクトでした。
関わってくださった全ての皆さんに感謝です。
イベントの時に、来ていただいたお客様と話ていた思いだしたのですが、
『彼女と彼女の猫EF』の最終回で、ダルが美優の実家に無言電話をするエピソードは、実話がもとになっています。
去年の夏。真夜中に突然、実家の固定電話から僕の携帯に無言電話があり、何事かと慌てたのですが、
レイ(実家の猫)が電話機に飛び乗り、たまたま短縮ダイアルが押されただけだと分かりました。
その時は笑い話だったのですが、しばらくして、レイが亡くなったと連絡がありました。
レイは20年以上生きました。人の年齢にすると90歳以上の大往生です。
僕は実家を出たので、レイちゃんと一緒に暮らしたのは5年くらいですが、そんな僕にも、レイは律儀に最期の挨拶をしてくれたのです。
レイが亡くなって数日後、USPのHさんから『彼女と彼女の猫EF』の話が来ました。
家族が寝静まったあと、ひとり真夜中にEFの最終回の放送を観ながら、
まるで自分のところにも、レイちゃんが帰ってきたような気持ちになりました。
だから『彼女と彼女の猫EF』という作品は、
自分のところにレイちゃんが帰ってきた気持ちなのです。
写真は在りし日のレイちゃん。